お腹が空いていたのも手伝って、あっという間にハニートーストを食べてしまった悟空にねだられて、もう一度同じ物を作る事になった。



けれど、さっきと違う事が・・・ひとつある。
悟空と繋いだ手が、いまだ離れていないという事。



、トースト焼けるよ?」

「あ、じゃぁ悟空、アイスクリーム取ってくれる?」

「うん!・・・あ、固そうじゃん。俺、やるよ!」

「ありがとう。」



悟空の為に、1人で一生懸命作ったハニートースト。
でもきっと、2人で作ったハニートーストの方が・・・甘くて美味しいよね。



「あははははっご、悟空!アイスの箱にスプーンが突き刺さっちゃったよ?」

「うわっ・・・八戒怒るかな?」

「大丈夫だよ!・・・た、多分?」

「・・・」

「・・・」


2人で顔を見合わせて、ファミリーサイズのアイスクリームの入れ物を、何も無かったかのように冷凍庫へ戻す。
そして残りの食パンで作ったハニートーストを、さっきと同じように横に並んで今度は一緒に食べる。

「うん、さっきより上手に出来た!」

「えー?俺、さっきのが作ってくれた方がいい!」

「でもこっちの方が綺麗でしょ?」

さっきのはパンも焦げてたし、のろのろしてたからアイスも半分くらい溶けちゃってた。
でも今度のは悟空が手伝ってくれたから、パンもきつね色だしアイスも溶けて無い。
それでも悟空は大きく首を振ってから、いつものあの眩しい笑顔でこう言った。

「俺、が作ってくれた方が好き!今まで食った中でいっちばん美味かった!」

「・・・悟空。」





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